橋下発言|日本の市長は、アメリカに対して風俗を利用するように提案をしたことを謝罪した。
橋下市長の動画とともにCNNは以下のように報じた。
『日本の市長は、アメリカに対して風俗を利用するように提案をしたことを謝罪した。』※1
いまや一人歩きした感のある一連の騒動。
慰安婦問題と切り離して考えるべきは、この米国への風俗利用を提案した発言だ。
アメリカは、沖縄などベース周辺での米兵による性犯罪を防ぐことができないばかりか、日米地位協定という差別的枠組みのもとに、その性犯罪者をのばなしにしている。
このことが、住民感情を刺激し被害者を含めた一部の住民から強烈な敵意を向けられているのだ。
この前提を無視し、アメリカは市長の発言に対して不快感だけを露骨に表現した。
橋下市長の発言は、内政干渉にも該当するうえ、あまりに稚拙な内容のため、謝罪すべきことは間違いない。
しかし、前提はキチンと報じられているのだろうか?
日本人が、アメリカ軍の性犯罪に対して怒りをもっていることを、アメリカ人はキチンと理解しているだろうか。
わたしにはそうは思えない。
日本の発信力の弱さが、無用な誤解とともに自らを窮地に追いやっている。
従軍慰安婦とは違い、真偽のほどが不明でもなければ、過去のことでもない。
日本はいまなお、米軍にレイプされても文句も言えない、敗戦国のままなのである。
この異常事態をもっと主張すべきだと思う。
◆ ヘッドライン原文 Japanese mayor apologizes to U.S. over sex industry suggestion http://edition.cnn.com/2013/05/27/world/asia/japan-us-hashimoto-apology/index.html?iref=allsearch
◆ 英単語 mayor : 市長